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from Kei



『NEWFEST』3



"100%〜"は男の子として生まれたけど心も身体も女性として生きたいと望むMortenが性転換手術を受けるに至るまでとその後をビデオダイアリーの形式で時に歌も交えて(!)綴っています。
女の子として人を愛しそして愛されたいとずっと願い続けてきた彼女の言葉はとても純粋でかつユーモアに富んでいて、性別に関係なく「本当の自分とは何か?」と模索する全ての人々の共感を呼びます。

ただ一つ個人的にすごく気になったのは、絶対彼女は「ヘドウィグアンドアングリーインチ」のファンに違いない!とうこと。
彼女の心境を表現する方法として歌を盛り込んでいるところや(本人出演。ちょっとカラオケビデオ風。でもとても可愛い)映画のラストシーン等・・・(かなり「ヘドウィグ〜」と酷似)。
「ヘドウィグ〜」も自分を獲得する話だしね。とにかく、ほろ苦さとさわやかな後味、そして人が生きるって愛しいと思わせてくれる作品です。



"Three〜"は家族や夫婦の絆が稀薄になりつつある現代を生きる私たちの生き方に一石を投じる作品です。
一夫一婦だろうと彼等のように二夫一婦だろうと大切なのはお互い心から愛し合い相手を気づかう事。 三人一緒にいるのが自然でとても幸せそうに見えた彼等も結局、一人が離れていってしまう形となるのですが、その試みは私たちに”世間の目から見た自分ではなく、自分自身が正しいと感じる事、信じる事を行う事”の大きな意味を教えてくれます。

3作品ともそれぞれの良さがあって、また共通するのはユーモアの心、英語の壁を差し引いても本当に楽しめました。
同時上映されたショート・フィルムも爆笑&秀作揃いでした。
6月にNYに来る機会のある方は是非、この”NEWFEST”チェックしてみて下さい。

 


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